TALK SESSION

「食」への興味を、それぞれが目指す将来につなぐ。

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PROFILE

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三田村 理恵子 教授

専門分野は栄養学、健康科学。「生化学」「基礎栄養学」などの科目を担当。ゼミではわかめを使った商品開発などを企業と共同研究。管理栄養士。本学卒業生。

食物栄養学科 3年 N.Sさん(北海道札幌平岡高等学校 出身)

学んだ知識を自分の食生活でも実践中。クラブ活動として「食で世界とつながる TFT-Fuji」に所属し、メニュー開発?販売による売り上げを開発途上国へ寄付する活動などにも取り組む。

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コミュニケーション能力の育成を重視。

Nさん 中学校で食について教わる機会があり、管理栄養士という職業を知りました。そもそも食べることが大好きなのも、管理栄養士という仕事に惹かれた理由です。藤のオープンキャンパスに参加して、私が目指している民間企業への就職に強いことや、学科の専門科目以外の授業も豊富で幅広く学べること、さらに興味のあった司書の資格も取れると聞き、自分の色々な夢を同時に叶えられると思って進学を決めました。オープンキャンパスは先生や先輩たちの雰囲気などもよくわかるので、とても参考になると思います。

三田村先生 実際に学び始めて、どんな印象を持ちましたか?

Nさん 幼児から高齢者まで、色々な人とコミュニケーションを取る必要がある仕事なのだと初めてわかりました。栄養以外にも例えば疾病など、学ぶ範囲の広さにも驚きました。

三田村先生 管理栄養士は全てのライフステージにおける食と栄養に関係していますから、学ぶ内容が幅広くなります。そうなると対象者に合わせた話し方も重要になりますよね。知識をただ伝えるだけではなく、相手が理解して行動を変えてくれるように、うまく伝えることができる管理栄養士が理想です。そのためコミュニケーション能力の育成も重視し、実験?実習ごとに班を変えて誰とでも協力できるようにしたり、「対人関係トレーニング」の授業ではビジネスマナーやお礼状の書き方なども学んだりします。

Nさん 「対人関係トレーニング」は、仕事をしていく上で必要な力を身につけるための授業だなと感じました。病院の管理栄養士の方が講師としてお話してくださるなど、各回で内容が違うので毎回興味深かったです。

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臨地実習で目指す分野や課題が明確に。

Nさん 3年次の臨地実習は病院と高齢者施設、保健センターへ行きました。実習を経験して、学んできたことがこういうふうに活かされるんだとやっと実感できました。

三田村先生 それは良かった。授業の学びと現場での活動がつながるのが臨地実習で、インターンシップを兼ねていますから、自分が将来どの分野の管理栄養士になりたいのか考える機会にもなります。

Nさん 3か所それぞれで仕事の仕方が違うことも分かりました。それと同時に、各実習先で色々な世代の方と接する機会があり、卒業後にどこで働くとしても、対象者に合わせた話し方や接し方など、コミュニケーション能力をもっと高めなければと思いました。臨地実習を経験すると自分に足りないところが明確になり、そこをもっと勉強しようという気持ちになります。

三田村先生 臨地実習を4年次に行う大学も多いのですが、実習で色々な現場を見て、なりたい自分を見つけることができるように本学では3年次に実施しています。臨地実習までに必要な学びを終わらせる大変さはありますが、実習後は専門性をじっくり身につけられます。自分が目指す場所で活躍するためには何が必要かということに気づくと、その後の授業でどんどん吸収することができます。

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Nさん 2年次は臨地実習に向けて頑張ろうという気持ちが特に強く、同じように思うみんなで一緒に勉強することが多かったですね。

三田村先生 教員が学生に伝えるのと、学生同士で学びを深めていくのは違いますよね。学生同士の言葉だと理解しやすいですから、みんなが一斉に成長していけます。その方法が、国家試験の合格を高めるパターン。同じ目標を目指す友達同士で励まし、刺激しあっていくのを、私たち教員も随時サポートします。4年次は毎週1回、国家試験対策日として集中的に取り組む体制をつくっています。

Nさん 臨地実習後からe-learningシステムを使って国家試験の勉強を始めました。スマホでいつでも勉強できるので、空き時間を利用して少しずつ続けています。

三田村先生 自ら勉強と向き合う学生は安心です。1?2年次は分からなかった科目同士のつながりが3年次の臨地実習を通して理解できるようになると、一段と興味がわいてきて、そうやって学んだ4年間の全てを、管理栄養士資格というかたちに変えて卒業してほしいです。もし資格を使わずに仕事をするとしても、ここで勉強したことは、自分や家族の健康をサポートできる一生ものの知識になります。

なりたい将来像がきっと見つかる。

Nさん 私は管理栄養士の資格を取ったら、まず家族や周りの人を食で健康にしたいという気持ちがあります。さらに、社会の人たちの健康にもつなげられたらという思いで、食品関係などの民間企業を志望しています。身につけた知識を活かして、食で健康を支えられる管理栄養士になりたいです。

三田村先生 管理栄養士の活躍の場は多様で、本学科は民間企業を志望する学生も多いのが特徴です。管理栄養士職での採用ではなくとも、例えば商品開発に携わるなど、食に関係する企業では管理栄養士の資格を持つ人材を歓迎しています。

Nさん インターンシップに参加すると「藤」は好印象のようで、ブランドみたいなものを感じます。先輩が色々なところで活躍されているおかげですね。私は、女子大ならではの居心地の良さや、先生との距離感が近く、安心して学生生活を送ることができるところも気に入っていて、勉強が大変な時には相談すると丁寧に教えてもらえますし、先生方それぞれのこれまでのキャリアに基づく色々な話も聞けます。もし自分の将来像が決まっていなくても、授業や先生たちの話を通して進路を考えて決められる環境が整っていると思います。実際に私の周りを見ても、なりたい自分を見つけていると感じます。

三田村先生 藤は、本当に出口が広いと思います。自分の将来がまだぼんやりしていても、大学生活を通してかなりはっきりさせられるはずですし、そのサポートをしたいと思っています。本学科の特徴的な取り組みの一つに、各フィールドに沿ったゼミ活動があります。企業や地域と連携した研究テーマのゼミも多いので、そうしたつながりも強みになっているかと思います。「食」に興味がある人は、ぜひ来てほしいですね。

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(学年、掲載内容等は2024年取材当時)


食環境マネジメント学科の在学生インタビューや卒業生からのメッセージは下記からご覧ください。